つまずき場面
台本はすらすら書けたのに、映像生成はめちゃくちゃ。契約書の寄りを撮るべきところで顔を撮り、ヒロインの反応を撮るべきところで空カットに変わり、2人の会話なのに立ち位置が左へ右へぶれる。さらにキャラはカットが変わるたびに崩れる。ArcLoopの中で台本解析、絵コンテ、キャラアセット、アフレコ、編集チェックをつなげていないと、プロンプトをいじるほどぐちゃぐちゃになって、最後はガチャを回すだけになる。
AI絵コンテとシーン別ショット表の価値は、台本を先に「生成できる制作言語」に翻訳することだ。まず 創作空間 でカットを切り、AIショートドラマガイド で短編の型を見つけ、キャラアセット庫 で人物を固定する。そうしておけば、最初の3秒のフック、15秒のテンポ、サムネ候補、連作へのつなぎを、編集が終わってから足す必要がない。
原理
台本は物語テキスト、絵コンテは制作テキストだ。台本に「彼女は真相を知る」とあっても、絵コンテには「林知夏が右前景で録音機を持ち、カメラが録音機から彼女の冷笑へ寄る」と書く必要がある。前者は話の方向、後者は映像生成のための指示だ。
シーン別ショット表には少なくとも、シーン番号、カット番号、尺、画角、人物、立ち位置、動き、台詞、感情、光、キャラアセット参照、アフレコ条件、編集点、商用用途を入れる。商用用途には、サムネ候補、タイトル台詞、追いかけどころ、再利用素材を含める。
流れは、やはり企画→台本→絵コンテ→映像→アフレコ→編集だ。AI絵コンテは台本と映像の間にある。毎カットで役者が変わる、立ち位置がぐちゃぐちゃになる、編集がだれる、という事故を止める中間層だ。人物を扱うなら、絵コンテ表はキャラシート、三面図、四面図、キャラアセットシート、キャラアセット庫の流れを読める必要がある。キャラシートで身分を固め、三面図で正面・側面・背面を固め、四面図で斜めと振り返りを安定させ、アセットシートで一枚の審査ページにまとめる。そこまでそろって初めて、絵コンテテンプレート で台本を切り、AIショートドラマガイド でカット生成し、キャラアセット庫 で人物を固定できる。
分け方
-
まず各シーンに一文の動作目標を書く。「感情が複雑」ではなく、「林知夏が証拠を出して反撃する」と書く。動作目標が明確だと、絵コンテが散らない。
-
カット数を決める。短編ドラマの1シーンは、よく3〜6カットで組む。フック、圧、証拠、反応、反転、追いかけどころだ。各カットには1つの情報だけを入れる。中国語圏でよくある「15秒の壁」もここで処理する。15秒以内に最初の情報の輪を閉じ、30秒以内に2つ目の圧を置く。30秒を超えるなら、1本に押し込まず15秒単位に切り、各ブロックに接続カットとキャラアセット参照を書く。
-
立ち位置を書く。人物の位置は関係を見せるためにある。問い詰める側は前、詰められる側は後。証拠を持つ側はカメラに近くていい。情報を隠す側は半身で入る。
-
キャラアセットをひも付ける。各カットに、キャラアセット庫の番号、決め顔、三面図を書いておく。キャラアセット庫は、外見、配色、小道具、声、変更禁止項目を先に入れておくキャラの保管庫だ。ショット表では番号と、このカットで何をするかだけを書けばいい。毎回キャラを作り直さない。
-
アフレコ条件を書く。台詞は文字だけではない。速さ、間、感情、声質も必要だ。多人数会話では、誰が先に遮るかまで書く。
-
編集点を書く。各カットの終わりに、次に何へつなぐかを決める。視線から証拠、証拠から反応、反応から反転へ。編集点が曖昧だと、完成品は素材を貼っただけに見える。
-
商用欄を足す。サムネ候補、タイトル台詞、追いかけどころ、再利用素材を入れる。AI絵コンテは生成のためだけではなく、量産でコストを管理するためにもある。
-
通過基準を決める。映像生成へ進めるショット表は、別の人が台本を見なくても、何を撮るカットか分かる必要がある。「林知夏が崩れる」「空気が緊張する」みたいな抽象語しかないなら、まだ制作基準に届いていない。商用案件ほどここは大事だ。ショット表が明確なら、外注編集、量産生成、あとからの振り返りが楽になる。
そのまま使えるプロンプト / 仕様例
例 1: 台本の切り分け
以下の中国語AIショートドラマ台本を、シーン別ショット表に分けてください。項目は、シーン番号、カット番号、尺、画角、キャラ、立ち位置、動き、台詞、感情、光、キャラアセット参照、アフレコ条件、編集点、商用用途。各カットは1つの情報だけにしてください。最初の3秒で必ず衝突のフックを入れ、最後は追いかけどころで終えてください。決め顔と三面図を使って、カットごとにキャラが崩れないようにしてください。後続の台本から映像化と量産出しに使える形で出力してください。
例 2: 多コマ絵コンテ仕様
AIマンガ風ショートドラマ第1話のために、8コマの絵コンテ仕様を作ってください。縦型9:16。各コマに、画面の説明、人物の立ち位置、カメラの動き、表情、台詞、光、キャラアセット参照を入れてください。キャラは同じキャラアセット庫を使い、三面図の一貫性を保ってください。最初の2コマで3秒のフック、中間4コマで衝突、最後の2コマで反転と追いかけどころを作ってください。カットごとの顔ずれ、立ち位置の飛び、意味のない空カットは禁止です。
例 3: 絵コンテの審査
このAI絵コンテが、そのまま映像生成に入れるか審査してください。確認項目: 各カットに動作目標が1つだけあるか、キャラアセット参照が明確か、立ち位置がつながっているか、光が揃っているか、台詞が多人数アフレコに向いているか、編集点が明確か、最初の3秒にフックがあるか、商用用途欄があるか。通過項目、リスク項目、最小修正案を出してください。台本から映像にした時に起きる、毎カットで役者が変わる、口パクが合わない、テンポが遅い、という問題を重点的に見てください。
よくある破綻と直し方
1つ目の破綻は、絵コンテが画面だけで動きを書いていないこと。直し方は、各コマで「誰が何をするか」を書くことだ。空気だけではだめだ。
2つ目の破綻は、1カットに詰め込みすぎること。直し方は、カットを切ることだ。AI映像は短い動き向きで、長い芝居を1回でやるのには向いていない。
3つ目の破綻は、立ち位置を書き忘れること。直し方は、立ち位置を必須項目にすること。複数人同フレームで立ち位置がないと、画がすぐ乱れる。
4つ目の破綻は、絵コンテがアフレコにつながっていないこと。直し方は、台詞、間、感情をショット表に入れること。アフレコは編集後の付け足しではない。
5つ目の破綻は、商用欄がないこと。直し方は、各シーンにサムネ、タイトル、追いかけどころ、再利用を付けること。そうしないと、絵コンテは1本のサンプルしか支えない。
6つ目の破綻は、絵コンテを使い捨てにすること。直し方は、よく使うカットをテンプレ化することだ。証拠の寄り、振り返って問い詰める、相手の沈黙、ドアの外の盗み聞き、スマホの通知。テンプレが安定するほど、次のAIショートドラマは量産しやすくなる。
FAQ
AI絵コンテは必ず画像にする必要がある?
必須ではない。シーン別ショット表だけでも制作できる。画像絵コンテは複雑な立ち位置や動き向け、テキストのショット表は素早い量産向けだ。
1話のショートドラマに何カットくらいがちょうどいい?
尺と衝突密度次第だ。60秒の縦型AIショートドラマなら、8〜16カットがよくある。原則は、1カット1情報だけ持たせること。
絵コンテがあるとワンクリック完成は遅くなる?
前に一手増えて、後で戻しが減る。量産では、絵コンテはコストを下げるものだ。増やすものではない。





