つまずきシーンの入口
キャラがカットごとに崩れる問題はもう解けた。三面図も安定している。複数人の立ち位置も乱れていない。それでも完成カットには違和感が残る。1カット目は冷たい白いオフィス灯、2カット目は夕方みたい、3カット目は顔の影の向きが逆。キャラは同じなのに、視聴者には同じ場面に見えない。単独カットを何度も回し直すだけだと、互いにそろわない見た目が増えるだけだ。ArcLoopでは、時間、光源、色温度、影を審査項目として書いてから完成に入る。
ライティングの統一は、雰囲気ワードではなく審査項目に変えるべきだ。まず 創作空間 で時間、光源、色温度をはっきり書き、AIショートドラマガイド でカット順を管理し、キャラアセット庫 で基準顔、衣装、配色を照らし合わせる。そうすると商用出しの素材は、バラで作ったのに同じ話数に見える。
原理
ライティングの統一には、時間、光源の向き、色温度、影、反射の強さ、環境光の明るさが入る。「映画っぽい光」とだけ書いても意味はない。カットをまたいだ連続性が保証されないからだ。毎回きれいな光は出ても、その光が同じ場面のものとは限らない。
AIショートドラマやAIマンガ劇では、ライティングがキャラの見え方にも影響する。強いサイドライトは顔の形を変える。逆光は髪の輪郭を飲み込む。色つきの環境光は衣装の色をずらす。すると、安定していたはずのキャラがまた別人に見える。判断するときは、キャラアセットの流れに戻る。キャラシートは変えてはいけない外見、三面図と四面図は角度差、キャラアセットシートは基準配色、キャラアセット庫はそれらの基準を保存する。まずライティングのずれかどうかを見て、キャラの再設計だと早合点しないことだ。
流れは、やはり企画→台本→絵コンテ→映像→アフレコ→編集。ライティング項目は絵コンテの段階で入れ、映像生成時に参照し、編集前にチェックする。 短編ドラマ絵コンテテンプレート、キャラアセット庫、AIショートドラマの制作フロー を一緒に使うといい。
分け方
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各シーンに時間と場所を入れる。「夜のオフィス、冷たい白い天井灯、窓の外に弱い青い光」みたいに、毎カットで言い直さない。
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主光源の向きを決める。左前、右上、後ろ、真上。はっきり書く。人物が向きを変えても、顔に当たる面は変わっていいが、光源の位置は飛ばさない。
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色温度を書く。暖色、冷白、青紫、夕焼けオレンジ、何でもいいが、同じ場面では統一する。AIマンガ劇なら少し派手でもいいが、それでもルールは必要だ。
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影と反射を書く。硬い影があるのか、顔の影はどちら側か、ガラス、机、金属の小道具に反射があるか。重要カットではここをそろえる。
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ライティングをシーン別ショット表に書き込む。各カットに最低でも「時間、光源、色温度、影」の4項目を入れる。そうすれば、生成時に雰囲気ワードだけで走らずに済む。
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素材チェックでは、まず光を見てからつなぐ。隣り合うカットで顔の明暗差が大きい、衣装の色がずれる、影の向きが逆、そんなときは先に修正か撮り直しだ。15秒以内の同じ場面では光を連続させる。30秒以上はつなぎカットや場面リセットを使ってもいいが、同じ机の前の白い光が急に夕焼けになるのはだめだ。
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商用の取捨選択をする。高い統一感は質感を上げるが、再生成コストも上がる。メインの衝突、サムネ、再利用しやすい場面は優先的に守り、普通のつなぎは編集で要求を下げる。
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通ったライティングは場面資産にする。例えば「夜のオフィスの白い天井灯」「雨夜のコンビニの暖色灯」「夕方の廊下のサイド逆光」は、そのまま場面庫に入れられる。次の話で同じ空間に戻るなら、同じライティング資産を呼ぶだけでいい。毎回「高級感」で書き直すより、ずっと安定していて、量産にも向く。
そのまま使えるプロンプト / 仕様例
例 1: ライティング仕様表
AIショートドラマのこの場面について、ライティングの統一仕様を作ってください。場面: 夜のオフィス。時間: 深夜。主光源: 天井の白いライト、キャラの少し右上から落とす。補助光: 窓の外の弱い青い光、背景の縁だけに効かせる。色温度: 白を基準に少し青。影: 顔の左側に薄い影。逆光は強くしない。反射: 会議机に少し反射がある。すべてのカットでこの光のルールを守り、つぎはぎ感とカットごとの顔ずれを防いでください。
例 2: ライティング項目入りの映像プロンプト
6秒の縦型AIショートドラマカットを生成してください。キャラは ZH-001 のキャラアセット庫を使い、決め顔と三面図を固定すること。場面: 夜のオフィス。ライティング: 白い天井灯を右上から落とし、窓の外の弱い青い光は背景の縁だけ、顔の左側は薄い影、会議机に少し反射あり。動き: ヒロインが録音機を机の中央に押し出し、相手を見る。立ち位置: ヒロインは右前景、相手は左後景。光源の向き変更禁止、色温度を白から暖色に変えるのは禁止、顔を強い影で隠すのは禁止。
例 3: ライティング統一チェック
12カットのAIショートドラマについて、ライティングの統一性を審査してください。項目: 時間が揃っているか、主光源の向き、色温度、顔の影、衣装の色、背景の明るさ、小道具の反射、隣接カットのつながり、人物の見分けに影響していないか。出力は、通る、調色で直せる、撮り直しが必要、の3つに分けてください。重点的に見るのは、同じ場面なのに光が跳ねる、影の向きが逆、光のせいで別人に見える、という素材チェックの抜けです。商用判断として、どのカットは質を守るべきか、どれは切っていいかも見てください。
よくある破綻と直し方
1つ目は、「高級感のある光」とだけ書くこと。直し方は、光源の向き、色温度、影、反射を具体的に書くことだ。見た目の好みだけでは足りない。
2つ目は、毎カットで光を変えること。直し方は、カットごとではなく場面ごとにライティング仕様を作ること。
3つ目は、ライティングがキャラの見分けを壊すこと。直し方は、強い影で顔を隠しすぎないことだ。特に主役の決め顔ははっきり見えるようにする。
4つ目は、編集後になって初めて光の飛びに気づくこと。直し方は、素材を入れる時点でチェックすること。全部つないでから直すのは遅い。
5つ目は、全部同じレベルで修復しようとすること。商用では優先順位をつける。サムネ、反転、重要台詞のカットを先に守り、つなぎは削れるなら削る。
6つ目は、衣装の色ずれを見逃すこと。ライティングがずれると同じ服でも着替えたように見えて、キャラ違いに誤認される。直す時は、まずキャラアセット庫の衣装色と照らし合わせて、キャラが崩れたのか、光が崩れたのかを見分ける。
FAQ
ライティングの統一は、キャラの統一より大事?
キャラの統一が先だ。ただしライティングはキャラの見分けに影響する。光が乱れると、安定していたキャラまで別人に見える。
AIマンガ劇なら派手な光でもいい?
いいが、ルールは必要だ。同じ場面では色温度、主光源、影の向きをそろえる。カットごとに光を全部変えない。
光の問題は後処理で直せる?
少しの色温度や明るさは直せる。影の向き、顔の隠れ、強い逆光で見分けが崩れるものは、だいたい撮り直したほうが早い。





