つまずきやすい場面
1カット目の主人公は安定しているのに、2カット目では別人に見え、3カット目では服のシルエットまで変わる。プロンプトを何度も直して、文章はどんどん長くなるのに、カットをまたぐと作画崩れする。複数人の立ち位置が乱れると、顔違い、位置違い、リップシンクのズレまで起きて、ショートドラマに入れた瞬間、毎フレーム別の役者に見えます。
これは魔法の一語が足りない問題ではありません。キャラが使い回せる資産になっていないのが原因です。まず キャラ資産ライブラリテンプレート で決定稿、キャラ三面図、変更禁止項目を作り、それを AIショートドラマガイド や 制作スペース の絵コンテと動画に接続します。そうすると、ガチャの回数を減らしながら、キャラIPとして長く使える土台を作れます。
仕組み
AIで動画を生成する時、各カットはテキスト、参考画像、画面の文脈を毎回解釈し直します。「かわいい主人公、黒髪、白いジャケット」とだけ書くと、得られるのは広い人物群であって、唯一のキャラではありません。いわゆる量産顔は、キャラのアンカーが少なすぎる時によく起きます。
カット間の一貫性を作るには、まず用語の階層をそろえます。キャラカードは最小限の説明で、名前、立場、外見アンカー、声、変更禁止項目を持ちます。キャラ三面図は正面、側面、背面の比率、髪型、衣装構造を固定します。四面図は三面図に斜め四分の三や重要な動作角度を足し、振り返り、ターン、近景会話を安定させます。キャラ資産図は、決定稿、ビュー、表情、衣装、小物、配色を1枚でレビューできる一覧です。キャラ資産ライブラリは、立ち位置、照明、声、絵コンテでの呼び出し文、収益化で使い回すポイントまで含む長期運用のプロジェクト棚です。後ろへ行くほど、「キャラを説明する」から「キャラを呼び出す」へ変わります。
カット間の一貫性には4種類の資産が必要です。1つ目は決定稿で、顔と雰囲気を固定します。2つ目はキャラ三面図または四面図で、体の比率、髪型の輪郭、衣装構造を固定します。3つ目は表情集で、感情が変わった時の顔を固定します。4つ目はカット仕様で、立ち位置、照明、動きを固定します。この4つがそろって、ようやく使えるキャラ資産ライブラリになります。
制作フローは、企画→脚本→絵コンテ→動画→音声→編集です。キャラの一貫性は動画段階で慌てて直すものではなく、絵コンテ前に決めておくものです。キャラ資産ライブラリテンプレート を身元レイヤー、ショートドラマ絵コンテテンプレート を動作レイヤー、AIショートドラマガイド を完成動画レイヤーとして扱うと分かりやすくなります。
手順
1つ目は、3から5個の身元アンカーを選ぶことです。装飾を大量に書くのではなく、本当に見分けられる要素を選びます。顔の輪郭、髪型のシルエット、目の色、ジャケットの裁断、ピアス、バッジ、ブレスレット、武器などです。少なくて強いアンカーの方が、形容詞を積むより安定します。
2つ目は、決定稿を作ることです。正面顔、中立的な表情、すっきりした背景、均一な照明にします。ドラマチックな角度を決定稿に使うと、後のカットがその悪い角度まで引き継ぎます。
3つ目は、キャラ三面図を作ることです。正面、側面、背面で、同じ比率と衣装を保ちます。三面図は美術展示ではなく、「このキャラは振り向いても同じ人物だ」と伝えるための仕様です。
4つ目は、キャラ資産ライブラリを作ることです。マイアセットにキャラクターアセットを作り、決定稿・三面図・表情・衣装・小道具に加え、変更禁止項目と変更可能項目を説明欄に書きます。禁止項目は「変更不可」と明記します。システム上の身分証ファイルとして考えると扱いやすいです。顔、体形、配色、持ち物、声を先に登録し、後のカットではその身分証で照合します。毎回キャラの身元を作り直させません。変更禁止項目は「なるべく保つ」ではなく、「変更しない」と書きます。
5つ目は、絵コンテで資産を参照することです。各カットに「キャラ資産ライブラリ内の決定稿とキャラ三面図を使う」と書き、このカットで変えるのは動き、感情、カメラ位置だけだと明記します。動画プロンプトでキャラを再設計しないようにします。
6つ目は、レビュー時に美しさより一貫性を先に見ることです。どれだけきれいなカットでも、顔の輪郭、髪型、衣装シルエットが崩れたら、作り直しまたは部分修正に回します。収益化でも同じです。キャラが安定しなければ、連続更新やIPの使い回しは難しくなります。
そのまま使えるプロンプト・仕様例
例1:カット間一貫性の資産リスト
AIショートドラマの主人公用に、カット間の一貫性を保つ資産リストを作ってください。出力:キャラの一文、決定稿の説明、キャラ三面図の説明、表情集、衣装アンカー、小物アンカー、変更禁止項目、変更可能項目、音声トーン、絵コンテでの参照方法。目的は、カットをまたぐと作画崩れする、顔が変わる、毎フレーム別の役者に見える問題を解決することです。日本語のショートドラマ制作で自然な言い方にし、直訳調の用語は避けてください。収益化補足:後続話で使い回せる資産と、サムネイルに向くカットを説明してください。
例2:単一カットの崩れ防止プロンプト
6秒のAIショートドラマカットを生成してください。必ずキャラ資産ライブラリ内の決定稿とキャラ三面図を身元参照として使います。キャラ:林知夏、卵型の顔、あごまでの短い黒髪、右耳の小さな銀ピアス、アイボリーのショートジャケット、黒の細いベルト。カットで変えるのは動きだけです:彼女は会議テーブルの前から立ち上がり、契約書を相手へ押し返す。顔の輪郭、髪型、ピアス、ジャケットのシルエット、身長比率は変えない。立ち位置:主人公は右前景、相手は左後景。照明:冷たい白色のオフィス照明で安定。キャラの再設計禁止、カット間の顔変わり禁止、新しい髪型の追加禁止、毎フレーム別の役者に見える状態禁止。
例3:一貫性レビュー用プロンプト
10個のAIショートドラマカットに出る同一キャラが安定しているかレビューしてください。次の項目で出力:顔の輪郭、髪型、目線、衣装シルエット、重要な小物、身長比率、立ち位置の連続性、照明の連続性、音声トーン、編集で修正できるか。各項目に、合格、軽いズレ、作り直し必須を付けてください。カットをまたぐと作画崩れする、2枚目で別人になる、量産顔になる問題を優先的に見つけてください。最後に最小限の修正案を出し、このキャラが商業的な連続更新に向くか判断してください。
よくある失敗と直し方
1つ目の失敗は、長いプロンプトだけに頼ることです。直し方は、先に資産を作ってからカットを書くことです。文字は補助できますが、決定稿とキャラ三面図の代わりにはなりません。
2つ目の失敗は、決定稿がドラマチックすぎることです。斜め顔、強い光、極端な表情はポスター向きで、身元固定には向きません。決定稿は中立的にします。
3つ目の失敗は、毎話キャラ説明を変えることです。直し方は、キャラ資産ライブラリを固定し、プロンプトにはそのカットの変化だけを書くことです。毎回キャラを描き直す余地を残さないようにします。
4つ目の失敗は、声の一貫性を無視することです。視聴者は顔と声を同時に覚えます。声が急に若くなる、機械っぽくなる、平坦になると、キャラの安定感も壊れます。
5つ目の失敗は、収益化基準がないことです。ショートドラマのキャラが安定して画面に出られなければ、まとめ配信、連続更新、グッズ用ビジュアル、長期アカウント記憶にはつながりにくくなります。
FAQ
キャラがカットをまたぐと崩れる時、先にプロンプトを直すべきですか、画像を直すべきですか?
先にキャラ資産ライブラリを直します。プロンプトはカットの動きや制約を補うものですが、身元管理を全部背負うものではありません。
キャラ三面図は脇役にも必要ですか?
主人公と高頻度で出る脇役には、三面図を一通り用意する必要があります。1回だけ出る通行人は簡略な決定稿でも足りますが、主人公と同じ曖昧な説明を使うと量産顔になりやすいです。
すでに生成したカット群は救えますか?
まずレビューして、編集で救えるものと作り直し必須のものを分けます。顔の輪郭、髪型、衣装が大きく変わったものはたいてい作り直しです。軽い照明差や編集テンポは後処理で直せることがあります。





